2000 2001 2002 2003 2004
2005 2006 2007 2008 2009
2010 2011 2012 2013


ロワール河流域 (2006)

生育のサイクルの始まりは例外的に優れた2005年ヴィンテージを彷彿とさせましたが、いくつかの気候上の危険性が2005年とは同格の評価を与えてくれませんでした。 しかしながら成功を収めた年で一部のアペラシオンでは優れたワインが、その他のアペラシオンでも良いワイン、古典的なロワールワインに見られるフィネス、エレガンスを有した洗練されたワインが出来上がっています。

2005年秋、トゥーレーヌ地区とアンジュー・ソミュール地区では日照時間300時間を超える等、快晴に恵まれ、降水量も125mmと平均を上回ります。この降水量は前年の旱魃の影響を受けた土壌に水分を補充してくれます。 2006年の冬は2005年とは対照的に降雪が多かった事から降水量が190mmを超え、常に大西洋からの風が吹くなど寒く湿潤な季節となります。生育サイクルのスタートは前年に比べて1週間遅い3月に見られたのに加え、春もとりわけ暖かくなかったため成長も進みません。 このサイクルの遅れは6月の暑く乾燥した季節のおかげで取り戻す事が出来、開花を迎えます。7月も最高気温が28℃を超すなど暑く、年間で最も暑い月となりましたが8月は涼しくなりました。 そのためヴェレゾンは8月の終わりまで見られませんでしたが9月になると暑さが戻ったおかげでブドウの早期収穫を誘発。いくつかのアペラシオンでは8月末の雨と9月の暑さから灰色カビ病が確認されています。 収穫はピノ・ノワール、シャルドネで9月4日から、カベルネ・フランとシュナン・ブランでその1週間後から開始されています。

ナント地区の秋は非常に雨が多く230mmの降水量を記録。時速90kmを超す風も記録されています。冬は厳しい寒さと湿潤な天候だったおかげで春の始まりは遅くなりました。7月は暑かった反面8月は7月よりも涼しい季節に。収穫は9月6日から開始され、健全な状態でブドウは収穫されています。

中央フランス地区は白に焦点を当てると、この年のロワール地方で最も成功を収めた地域だと言う事が出来ます。適度に寒く乾燥した冬はブドウ畑を健全に保つ手助けをします。 更には3月と5月には大雨の季節となり、土壌の水分ストックを補充してくれるなど、様々な要因が最適な生育サイクルを後押ししました。他のロワール地方同様7月中は熱波が襲い、8月には気温が下がりましたがブドウの成熟に好ましい環境になります。 収穫されたブドウからはアルコール度数と酸味のバランスの取れた素晴らしいワインが出来上がりました。

[参照元: www.vin-vigne.com]